初詣合格祈願基本情報技術者講座 情報化の課題
法制度
<知的財産権>
知的財産権とは特許や商標、著作権など人間の知能労働から生まれた知的物に対する財産権です。この権利を保護する法体系は次の二つから成り立ちます。
- 工業所有権制度
特許権、実用新案権、意匠権、回路配置権(半導体チップ法)、不正競争防止法(トレードシークレット)、種苗法、商標権、不正競争防止法(商品表示)を保護する法律です。
- 特許権
レベルの高い新しい技術、すなわち発明に対する権利です。
- 実用新案権
特許よりはレベルの低い小発明に対する権利です。例えば物品の構造の考案などに対してです。
- 意匠権
物の外観(デザイン)に対しての権利です。
- 回路配置権
半導体チップ法ともいいます。これは電子回路に対する権利です。
- 種苗法
新種の苗などに対する権利です。
- 不正競争防止法
これは、他社の秘密(トレードシークレット)を漏らすスパイ行為や、たとえ登録した特許・意匠・商標などの権利がなくとも他人が商品の名称類や商品の容器、包装など(商品表示)のうち、周知(有名)なものを使って紛らわしい行為をしてはいけないなど、この法は不正な競争を防止する権利です。
- 著作権法
コンピュータのプログラムやデータベースを著作者に無断で勝手に複製をすることを禁じる法律です。ただし、個人で購入したソフトをバックアップ目的で複製するのは認められています。
<電気通信事業法>
この法律は電気通信分野に競争原理を導入して、電気通信事業の効率化と活性化を図るために作られたものです。電気通信事業者は次の二つに大別されます。
- 第一種電気通信事業者
NTTやKDDに代表されるもので、通信回線設備を所有して通信サービスを提供します。
- 第二種電気通信事業者
通信回路設備を第一種電気通信事業者から借用して通信サービスを提供します。
<労働者派遣法>
労働者派遣事業を制度化して労働者を保護する法律です。一般の会社の労働者と労働者派遣の労働者の違いは雇用関係と指揮命令権とが切り離されているかどうかで区別されます。
- 一般の労働者:雇い主と雇用関係にあり、指揮命令権も雇い主にあります。
- 派遣労働者:雇用関係は派遣元(雇い主)にあり、指揮命令権は派遣先にあります。
<情報化に関連する条例・基準>
- 個人情報の保護に関する条例
コンピュータ関係に従事するものが、業務上で知り得た情報を他に漏らしてはいけない、個人のプライバシーを侵害してはいけないなどの規則があります。
- 電子計算機システム安全対策基準
重要データの破壊から復帰できるような安全対策の基準です。コンピュータの安全性を確保することをコンピュータセキュリティといいます。
- 作業管理基準
OA化による長時間ディスプレイに向かいキーボードをたたくなどの作業によりなる職業病に対する健康維持のための基準です。
- コンピュータウィルス対策基準
コンピュータウィルスに対する対応策を提示した基準です。
標準化
標準化を進めている機関には次のようなものがあります。
- ISO(国際標準化機構)
知識・科学・技術などの分野における世界的な規格の開発と制定を目的としています。1カ国につき1機関がメンバに加入でき、日本は日本工業標準調査会(JISC)が加入しています。ネットワークの標準化案であるOSIはISOによるものです。
- IEC(国際電気標準会議)
情報処理を除く電気技術全般に関する事項の標準化勧告を行っています。
- ECMA
データ通信システムの利用技術などの標準化に関する研究・提案を行っています。
- ITU−T
電気通信網に関する技術、運用に関する事項の標準化勧告を行っています。
- CCITT
ITUの中に設置されている委員会の一つでISDNなど国際間の電信電話に関する標準化を担当しています。
- JIS(日本工業規格)
日本の工業規格です。この特定規格に適合したものはJISマークの表示がみとめられます。
- ANSI(米国国家規格協会)
米国における非営利の民間機関で、ISOへの提案を行っています。
餅つき、羽根突き、福笑い、双六、かるた、めんこ、お手玉、独楽、けん玉、だるま落とし、正月の遊び10種の説明です。